かつて電気工事士は、白いシャツを着てデスクに向かう「ホワイトカラー」に対して、「青い作業着を着て現場で汗を流すブルーカラー」の代表的な職種とされてきました。
しかし今、日本の建設・電気工事業界では職人の高齢化や人手不足、残業規制が深刻化し、従来の「汗と根性」で現場を回すやり方は限界を迎えつつあります。
そして世界では今、「ブルーカラーの次の時代」を担う、まったく新しい職人像が台頭しています。
あなたは、その言葉を知っていますか?
世界の建設現場で、今何が起きているのか
少し、世界に目を向けてみましょう。
建設・インフラの巨大市場であるアメリカでは、数年前から「ConTech(コンテック)」と呼ばれる潮流が急速に広がっています。
ConTechとは、Construction(建設)× Technology(テクノロジー)を掛け合わせた言葉です。3Dモデルで建物全体を設計・管理する「BIM」の導入、現場のIoT化、AIを活用した施工管理——こうしたデジタル技術が、建設現場のあり方を根本から変えつつあります。
そしてこの波は、現場で働く「職人」の役割も変えました。
アメリカの現場職人は今、紙の図面ではなくタブレットで3Dモデルを扱い、現場の報告や書類作成はアプリで一瞬で完了させます。面倒だけど欠かせない事務作業をテクノロジーで効率化した結果、彼らは単なる作業員ではなく、ITと現場の知識を使って課題を解決する「提案者」へと進化しました。
「アメリカの話でしょ?」と思われるかもしれません。しかし、ITやDXにおける海外の潮流は、数年遅れて必ず日本にも大きな波となって押し寄せてきます。特に、世界で最も急速に人手不足が進む日本だからこそ、この変化は避けて通れません。
「言われた通りにやる」から「ITと提案で解決する」へ
では、これからの時代に求められる職人像とは何か。
それが「ニューカラー(New-Collar)」です。
ニューカラーとは、従来の学歴や職種の区分——ホワイトカラーとブルーカラー——を超え、「確かな現場の施工技術」に「IT・デジタル知識」を掛け合わせた新しい人材のことを指します。工具だけでなくデジタルツールを自在に操り、お客様や現場の課題をITと電気の知識で解決できる「提案力を持った新しい職人」です。
これまでの電気工事は、「言われた通りに電線を繋ぎ、指示された図面通りに機器を設置する」のが中心でした。それ自体も高い技術を要するプロの仕事です。しかしこれからの時代、それだけでは価格競争に巻き込まれてしまいます。
「指示通りに動くブルーカラー」から、「ITを活用してスマートに提案・施工するニューカラー」へ。このシフトが、生き残るための必須条件になります。
職人不足の解決策は、「人を増やす」だけじゃない
職人不足の話をすると、多くの人が「採用を増やすしかない」と考えます。しかし私は、それだけが答えではないと思っています。
本質的な解決策は二つあります。一つは「一人ひとりの生産性を上げること」、もう一つは「働きたいと思われる職場を作ること」です。
ニューカラーへのシフトは、まさにこの両方を同時に解決します。
ITツールで報告・連絡・書類作成を効率化すれば、同じ人数でもこなせる仕事量が増えます。そして「デジタルツールを使いこなすかっこいい職人」という姿は、これまで電気工事に興味を持たなかった若い世代を引き寄せる力になります。
「きつい・汚い・危険」と言われてきた3Kのイメージを、テクノロジーの力で塗り替えていく。それが、HITECが考える職人不足への答えです。
HITECが「Smart Work」に挑み続ける理由
だからこそ、私たちHITECは、Google Workspaceの導入や自社アプリの開発、AIの活用といった「Smart Work」を本気で推進しています。
これは、単に流行りのIT化をして事務所を綺麗にするためではありません。
「言われた通りに線を繋ぐだけ」の現場から脱却し、職人が一番かっこよく、付加価値の高い『提案と施工』に集中できる『ニューカラーの舞台』に変えていくための挑戦です。
面倒な連絡や報告作業をデジタルでゼロに近づければ、職人は自分の「腕」と「提案」で勝負できるようになります。
老舗としての確かな技術力を守りながら、最新のテクノロジーを掛け合わせていく。HITECはこれからも、これからの時代に選ばれ続ける「新しい電気工事の形(ニューカラー)」を、現場から作っていきます。